確かな技術と柔軟な創造性

独自性の高い創造力で美しいまちづくりに貢献する

弊社社長のインタビューコラム記事がNET IB NEWSに掲載されました。

2019年1月30日 07:02
独自性の高い創造力で美しいまちづくりに貢献する

記事 : 時代を紡ぐ企業110社より

<始まりはこたつとT定規> 

 (株)手島建築設計事務所は、1971年2月に、現会長・手島博士氏が創業した建築設計事務所。手島会長が21歳のときに、福岡市内の四畳半のアパートでスタートさせた。道具は、こたつとT定規のみという簡素な船出であった。

 当時福岡で名門の設計事務所が多数存在したなかで、手島会長は何ができるのかを熟考し実践に移した。創業当初は、大工や大手系住宅機器メーカーの下請という立場で設計の仕事を積み上げていく。仕事の規模に関わらず、どのような仕事でも地道に実績をつくり上げていくことに集中した。その活動が業界内で評価され高い信頼を得ることとなり、官民とも幅広いジャンルの建築および構造物の設計と監理を手がけるようになった。どんな仕事でも誠実にそして丁寧に全力を尽くした手島会長の創業の心は、現在の同社における社是・行動指針の礎となっている。

 「最初の仕事をいただいたときの図面は、今も残っております」(手島会長)と、常に初心に戻り、どのような仕事も心より感謝して取り組む姿勢が見受けられる。

<まちをクリエイトする志向> 

現在同社は、手島会長と2017年1月に代表取締役社長に就任した手島誠氏のツートップでの経営を行う。現在に至るまで著名な建築物から一個人の建築物まで多種多様なニーズに応えた事業を手がけている。近年は全国各地で起きた自然災害の影響で、耐震改修促進法など今後さらに耐震や耐久性など建物への安全性が求められ、その規制はより強まることが予想される。国内の社会環境が日々想像以上のスピードで変化しており、利便性が高まっている一方で地球環境の劣化や負荷が重くなり、自然環境が悪化している。

 建築関係の事業にまつわる現在の状況について手島社長は、「我々の建築設計という分野は、建設業の一部であることはたしかです。一方で、建設とは似て非なるものであるのが建築設計です。つまり職人という側面もありますが、我々の建築設計という仕事は、構想する・発想するという色合いが強いです。意匠・構造および設備などを設計し、客観的なデータや構造計算そして安全性など、建物の基礎的な部分をつくり出すことが第一です。それらを整理して建物の設計を行います。そこには、そのまち全体の風土や機能、住む人々などを含め、あらゆる条件が関わってきます。それらを十分に加味しながら、構想を組み立て、発想をかたちにしていきます。昨今の地球環境の変動で、自然や気候が急変し国土への影響が大きくなっております。そのような環境そして人々の価値観やライフスタイルなど時代に沿うものを鑑みながら、まちづくりをクリエイトしていくことが使命かと存じます」と建築士としての在り方を述べる。

<『自由な発想』を実践> 

同社は現在45名の人員構成で、そのうち35名が設計に携わる。受注の比率は、福岡50%、東京30%、大阪20%の割合で、官民比率は50%ずつである。以上の受注状況で堅調な業績を推移しているなか、「施主の方々と建築現場そして施工側との橋渡し役・パイプ役としての役割をまっとうすることが最優先になります。そして我々は、設計する者の自由な発想を生かしたグランドデザインを行うようにしております。年齢やキャリアなど関係なく、弊社全体がそのような風土になっているのです。安全・安心な分野は誠実に取り組んだうえで、お客さまが建築物を活用されて幸せになることを追求するのが最も大切です。そのお客さまの建物に対する思いを具現化するために、より自由度が高く、創造力を駆使したデザインの建物や周辺の設計を行うこと─我々は建築設計は『独立した業種である』という矜持をもって仕事に取り組んでいきます。そして創業からの社是である『規模を問わずいただいた仕事は、誠実に取り組んでいく』という姿勢はこれからも不動です」(手島社長)。 

<まちをデザインする楽しみ> 

人材不足であることは建築設計業界も然りである。とくに5年前から大手への就職希望が増え続けているという。同社は、新卒でも図面を引く仕事からスタートする。徐々に難易度の高い仕事が任されるため、「まずはやってみよう」というチャレンジ精神が社内に息づいている。上司・先輩など社内の仲間が一緒にサポートしながら仕事をつくっていく職場であり、個々の独自性を尊重されたなかで創造力が求められる仕事づくりである。

 「福岡は、人口が増加し続けており、今後もその傾向です。建物のニーズはこれからも多数あります。そして老朽化した建物の建替え需要も増加します。これは、東京・大阪でも同様です。我々の出番は、たくさんあります。まちづくりをクリエイトする、自由な発想で仕事ができる環境においてはどこよりも高いと自負しております」(手島社長)と、建築設計のプロフェッショナル集団としての意気込みを語る。一人前の設計者になるまで、5〜10年を要するといわれるなか、同社ではキャリアに関係なく各人の自由な発想と構想を描けることができ、チャレンジがしやすい職場となっている。

<最近の試み> 

人材不足であることは建築設計業界も然りである。とくに5年前から大昨今は高さ60mを超える超高層建築物や大規模木造建築なども手がける同社は、設計の過程を大事にスタディーパースの作成にも力を入れている。今後もより創造性の高い建築物の提供に寄与していくことが期待される。


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